第4回 科学技術コミュニケーションデザイン・カフェ
「救急医学を観察する−科学技術社会論と組織論の対話」
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(CSCD)では、科学技術コミュニケーション・カフェを開催しています。カフェでは、科学技術をめぐって社会の中で生じている紛争を解決する手段としての「科学技術コミュニケーション」や「参加型テクノロジーアセスメント」などの実践領域で活躍しておられる方をお招きし、話題提供をしていただきます。その後、提供された話題を中心に、参加者によるディスカッションを行う予定です。カフェという名称が示すように、アットホームな雰囲気での討論を目指していますので、気軽にご参加下さい。
■■日時■■
2006年2月2日(木) 16:00-18:30
■■場所■■
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター2F会議室
(吹田市千里万博公園1-1
詳細は、 http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/ 参照)
■■内容■■
現代社会における増大するリスクへの関心は、多くの分野に広がっているが、複雑なテクノロジカルな環境におけるリスクの問題は、個別のエラー研究を超えて、組織全体への視座が必要であるという認識は、現在一般化しつつある。その文脈の中で、従来の事故研究の枠組みを超えて、リスクに挑む組織をリアルタイムで研究する分野として、高信頼性組織研究がある。この研究動向を、筆者が2003年度に行った救命救急センターでのフィールド調査という文脈と関係付けながら紹介する。こうした現場は、様々なレベルの知識や情報が飛び交っており、こうした現場で情報、技術、組織的協働を研究することは、人々の認知的な協働の複雑なあり方を明らかにすると同時に、従来の科学社会学と、組織論を結びつける新たな文脈を作りだす可能性を、議論する。
■■講師紹介■■
福島真人氏(東京大学大学院 総合文化研究科)
専門は認知、宗教人類学と科学技術社会論。東南アジアの宗教研究を皮切りに、伝統芸能における身体技法や、精神医療を代表とする様々な現場での認知的、組織的活動の研究を進めてきた。ここ数年はテクノロジカルに複雑な現場における協働と学習の問題を、原子力発電所や救命救急センターなどを例に取り研究。また科学技術社会論では、フランスのCSIとの共同研究も進行中。著書に『身体の構築学: 社会的学習過程としての身体技法』『暗黙知の解剖: 認知と社会のインターフェイス』(金子書房)、共編著に『現代人類学のプラクシス-科学技術時代をみる視座』など。
■■申し込み方法■■
参加費は無料です。参加希望者は、氏名,所属,連絡先(メールアドレスもしくは電話番号)の情報と共に、メールまたは電話にてお申し込み下さい。なお、会場の都合上、定員は30名とさせて頂きます。(先着順で定員となり次第、締め切らせて頂きます)
■■問い合わせ窓口■■
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター 春日,八木
tel/06-6816-9494
e-mail/sts@cscd.osaka-u.ac.jp
※本企画は、(独)科学技術振興機構(JST)「研究者情報発信活動推進モデル事業」に採択された受託研究の一環として行っています。
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