第2回サイエンスカフェ@オレンジショップ
「市民型社会と疾病予防活動の諸問題」
科学や技術の話題について、専門家と一緒にお茶やお菓子を片手に気軽に語りあう場。それがサイエンスカフェです。話題は、最先端の研究のワクワクする話から、日常のちょっとした疑問、科学・技術が生み出す社会や環境のシリアスな問題までさまざま。理系/文系、専門家/素人の垣根を越えて、自由に気楽に議論しましょう。
今年度2回目となるサイエンスカフェでは、公衆衛生学がご専門の大阪大学大学院医学系研究科の高鳥毛敏雄助教授をスピーカーにお迎えして、市民型社会に向けた人々の自律的な力をもとにした健康支援活動についてお話いただきます。広がる経済格差や高齢化、社会保障基盤の脆弱化を背景に「健康格差社会」ともいわれる今日、私たちの健康支援はどうあるべきなのか。一緒に考えてみませんか。
日時: 2007年6月6日(水) 18:30 - 20:30
場所: CSCDオレンジショップ(豊中キャンパス 基礎工学部J棟1階)
下記キャンパスマップの17番と27番の間の建物です。
http://www.osaka-u.ac.jp/jp/about/map/toyonaka.html
スピーカ: 高鳥毛敏雄 助教授
(大阪大学大学院医学系研究科社会環境医学講座公衆衛生学)
参加費: 無料
【 概要の紹介】
わが国の保健活動は、行政依存傾向が強く市町村合併、地方分権、医療費政策等の政治行政制度の変化に大きな影響を受けている。一方で、都市部にはホームレス者等の保健・医療・福祉の手が届きにくい人々が存在し続けている。移民や社会経済格差が明確な欧米社会においては種々の保健医療活動組織がつくられ、様々な人々に対する健康支援活動が行われている。わが国も、市民型社会に向けて人々の自律的な力をもとにした健康支援活動を行う組織の育成が必要になってきている。大阪の保健対策の及びにくい人々の健康問題に対する実践活動と、これに対するために設立した大学研究者、病院・診療所等の医療関係者、民間団体組織職員からなるNPOヘルスサポート大阪について紹介することにする。
【スピーカのプロファイル】
医学博士(大阪大学)。大阪大学医学部医学科卒、大阪府衛生部技師、大阪府茨木保健所保健予防課長、大阪府松原保健所保健予防課長、大阪大学医学部助手を経て2005年より現職。専門分野は公衆衛生学、結核疫学、結核対策、地域保健学、学校保健。研究テーマは、大都市の結核疫学および結核対策、国内外の公衆衛生制度、わが国の地域保健体制。所属学会は日本公衆衛生学会・評議員、日本結核病学会・評議員、日本社会医学会・理事、日本疫学学会、日本衛生学会、日本老年社会科学学会。最近の主要著書・論文に、「ドイツにおける一般対策の及びにくい人々に対する保健所活動」、「格差社会に対応する公衆衛生活動」、「救急搬送要保護傷病入院患者の疾病構造と保健医療システムの現状の検討」、「英国、ロンドンで再興する結核とその対策」、「公衆衛生対策とリスクコミュニケーション」がある。日本結核病学会研究奨励賞(2000.4)、日本公衆衛生学会研究奨励賞(2001.10)を受賞。
【参加方法】
どなたでも参加いただけます。当日、直接会場までお越しください。
【お問い合わせ】
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター 春日匠(かすが しょう)、平川秀幸
tel/ 06-6816-9494 fax/ 06-6875-9800
e-mail/ stc[at]cscd.osaka-u.ac.jp([at]を@に変えてください)
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